労働・社会保険ニュース…一定の継続再雇用従業員について、同日付による社会保険の
資格喪失・取得手続が可能です。

 社会保険資格の同日得喪(定年になった日等に退職、資格を喪失し、その日に嘱託職員等として
再雇用され資格を新規取得する方法)が、平成25年4月1日より「60歳以上の者で、退職後継続して
再雇用される者」に対象が拡大されています。。…平成26年3月8日更新

   現在の高齢者雇用においては高年齢者雇用安定法の改正もあり、60歳での定年等によりいったん退職し、
同じ日に嘱託職員等で再雇用される形が非常に多く、再雇用後の報酬が退職前より減額されることが一般的です。

 社会保険における報酬は、一定額ごとに区分された月額等級表にもとづいて標準報酬月額として決定されて
いますが、その報酬月額が2等級以上大幅に変わった場合には、会社が月額変更届を提出して改定が行われる
ことになっています。
 社会保険料や将来受け取ることになる年金額の計算の基礎となる標準報酬月額は、入社時に一旦決定されるほか
上記のように報酬の変動により改定が行われているのです。これが標準報酬月額の随時改定といわれるものです。

 しかし、この随時改定では、実際に減額となった変更後の3ヶ月間の平均額を算出して年金事務所に届け出るため
現実に受け取る報酬が低額となるにもかかわらず、標準報酬月額に反映されるまでに4ヵ月かかってしまいます。
 標準報酬月額への反映が遅れると以下のような不利益が生じます。
(1) 報酬が下がっても標準報酬月額が下がらないので、保険料が本来額より高いままである
(2) 在職老齢年金の計算上、年金の停止額が多く計算されてしまう


※「60歳代前半の在職老齢年金」についての詳細はこちらをご覧ください。
 「60歳代後半の在職老齢年金」についての詳細はこちらをご覧ください。

 こうした不利益を解消するため、社会保険の資格手続きにおいては「同日得喪」という方法が認められています。
 この同日得喪とは、定年等による退職後に継続して再雇用される場合には、その使用関係がいったん中断した
ものとみなし、健康保険・厚生年金保険の被保険者資格喪失届および被保険者資格取得届を同時に提出できる
取扱いのことです。

 本来であれば、同一の事業所において雇用契約上いったん退職した方が一日の空白もなく引き続き再雇用
された場合は、退職金の有無や身分関係、職務内容の変更の有無にかかわらず、その方の事実上の使用関係は
中断されることなく存続しているわけですから、被保険者の資格も継続すると考えるのが普通です。
 しかし、同日得喪の手続きをして被保険者資格の喪失させ、再雇用時の新たな条件で被保険者資格を
取得することで、再雇用後の報酬を即座に標準報酬月額に反映させることができます。


■平成25年の改正により、現在では「60歳以上の者で、退職後継続して再雇用される者」が、同日得喪処理を
 適用できる対象者とされています。
 対象者の要件が緩くなったわけですが、これは平成25年4月から特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢が
段階的に65歳へ引き上げられることによる影響を緩和させるためのものと考えられています。

 従前の「特別支給の老齢厚生年金の受給権者であって、退職後継続して再雇用される者」とした要件のままでは、
定年等により退職・再雇用されたとしても、年金を受け取ることができる年齢になるまでは同日得喪の適用を
受けることができないままとなってしまいます。
 そこで対象範囲を「60歳以上の者で、退職後継続して再雇用される者」と拡大し、60歳以上であれば
年金を受けていなくても、また、受給権を発生させるため繰上げ受給をしなくても即時に標準報酬月額の
改定ができるようにしたわけです。

 なお、同日得喪の手続きの際には被保険者資格取得届に、適用される被保険者の方が退職した後、
新たな雇用契約を結んだことを明らかにできる書類、例えば事業主の証明書など
を添付する必要があります。


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■社会保険資格の同日得喪(定年になった日等に退職、資格を喪失し、その日に嘱託職員等として
 再雇用され資格を新規取得する方法)が、平成25年4月1日より「60歳以上の者で、退職後継続して
 再雇用される者」に対象が拡大されています。

 同日付で社会保険の喪失、新規加入の手続を行うことにより新たな標準報酬月額が即座に反映されることになり
被保険者の方にとって非常に有利になります。…平成26年3月8日更新
…社会保険料額や在職老齢年金による年金停止額にも影響が大きい改正です。

■継続雇用制度の対象となる高年齢者につき事業主が定める基準を撤廃
 高齢者の方の就労促進のために、希望者全員を対象とする制度の導入が求められています。

 平成25年4月1日に高年齢雇用安定法が改正され、継続雇用制度の対象となる高年齢者について労使協定に
基づいた基準による労働者選別の仕組みが廃止されています。
…義務違反の企業に対する名称公表も行われています。 

■有期契約労働者の方の育児休業取得要件とは?

 育児休業の申し出までの直前1年間引き続いて同じ事業主に雇用されていることなど一定の要件を満たせば、
有期契約労働者の方も育児休業を取得できます。
 パートタイマー、契約社員、派遣社員等その他名称を問わず、これらの要件を満たせば可能です。
…その他詳細な取得要件、休業期間等についてはこちらをご覧ください。 

■同居の親族・家族従業者の雇用保険、労災保険への加入について

 事業主と同居している親族等の方については、原則として雇用保険の被保険者にはなりませんし、労災保険の
対象にもなりません。
 ただし労働関係が成立しており、雇用の実態が確認できる場合には、これら労働保険の適用対象者となり得ます。
…具体的な判断基準をご覧ください。 

■年金支給の開始年齢引き上げが検討されます。

 平成24年度の公的年金の支給総額(年金総額)が、53兆円を突破しました。
将来の年金支給額の減額や支給年齢のさらなる引き上げも現実味を帯びてきました。
…年金問題と雇用問題を併せた議論が必要となっています。

■平成22年12月より、事業主の方々が労働保険の加入手続を行っているかどうかを、労働者や
 求職者の方が厚生労働省のホームページで確認することが出来るようになりました。

 大部分の会社では雇用保険や労災保険など労働保険の強制適用となっています。お勤めの会社や
求職中の会社が労働保険に加入しているかどうかを調べることができるようになりました。
…厚生労働省ホームページ等もこちらでご確認ください。

■事業主が雇用保険の被保険者資格取得の届出をしなかったことにより雇用保険に未加入のままで
 あった従業員の方については、一定の要件を満たすことにより2年を超えて過去にさかのぼり
 被保険者期間として認められます。

 会社に在籍していた確認が取れれば、2年以上さかのぼった雇用保険への加入が可能です。
…対象労働者、留意点などはこちらをご覧ください。


新着情報&更新情報

平成26年3月23日更新しました…年金法改正点
国民年金の任意加入中の保険料未納期間が合算対象期間に算入されることになります。
平成26年3月14日更新しました…給与計算サポート
今まで適用されていた育児休業期間中にくわえ、産前産後休業期間中も社会保険料が免除されます。
平成26年3月8日更新しました…労働・社会保険ニュース
新しい給料を即時に標準報酬月額に反映させる同日得喪が、60歳以上の継続再雇用者に拡大適用されています。
平成25年4月1日…労働・社会保険ニュース
会社判断が廃止され希望者全員を継続雇用制度の対象とすることが求められています。
平成25年2月28日…健康保険法・国民健康保険等改正点
外来療養、指定訪問看護での医療費についても支払い額が一定の限度額までとなるしくみが始まっています。
平成23年10月25日…人事労務管理のポイント
離職票記載内容が事実と異なる場合には補正願の提出が必要です。
平成23年10月24日…労働者災害補償保険法改正点
石綿による遺族特別給付金の請求期限が延長されました。
平成23年7月2日…労働・社会保険ニュース
一定の要件を満たせば、パートタイマーや派遣社員など有期契約労働者の方も育児休業を取得できます。
…社会保険手続
標準報酬月額の定時決定等において、保険者算定が適用される場面が追加されています。
…労働・社会保険ニュース
事業主と同居の親族・家族従業者の方の雇用保険、労災保険への加入について、その基準をまとめました。
…人事労務管理のポイント
東日本大震災にかかる休業手当・労災保険などへの対応を、厚生労働省発表のQ&Aからまとめました。
…年金法改正点
東日本大震災に対処するため特別に施行された、年金に関連する主な法律をまとめました。
…年金法改正点
障害年金における子の加算額および配偶者に係る加給年金額の受給要件が緩和されました。
…労働・社会保険ニュース
年金支給の開始年齢引き上げが検討されます。
…人事労務管理のポイント
非常勤や契約社員、嘱託社員など短時間労働者の方の社会保険適用の基準をご説明いたします。
…人事労務管理のポイント
退職する労働者の方から請求があった場合には、使用者は一定の事項を記載した退職証明書を遅滞なく交付しなければなりません。
…労働・社会保険ニュース
勤務先の労働保険加入状況をインターネットで確認できるようになりました。
…人事労務管理のポイント
国民年金保険料は、退職(失業)による特例免除制度があります。
…労働・社会保険ニュース
事業主が雇用保険の被保険者資格取得の届出をしなかったことにより雇用保険に未加入のままであった従業員の方については、一定の要件を満たすことにより2年を超えて過去にさかのぼり被保険者期間として認められます。

■法律改正や保険料率等の改定、その他人事・労務に関する情報を更新していきます。


各法律改正点

社会保険労務士 山田泰則

社会保険労務士 山田泰則 企業と働く方の幸せのために頑張ります。さいたま市、戸田市、川口市、蕨市を中心に活動しております。
経営者の方のみならず、従業員の方や退職された方にとっての身近な相談者であり続けたいと考えています。
どうぞお気軽にお声を掛けてください。


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